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珈琲ブレイク 2023年6月<『目で聞く言葉』手話の魅力>
2023.06.01
『目で聞く言葉』手話の魅力
黒部市民病院-臨床検査科 杉本果林
2022年超話題作となった手話ドラマを、皆さん覚えていらっしゃいますか?
あえてドラマのタイトルは控えさせていただきますが、毎週木曜日にあのドラマを見て、胸が張り裂けそうなぐらい切ない気持ちになった方は、日本中にわんさかいらっしゃるのではないかと思います。ドラマの中で、ろう者・中途失聴者・聴者を繋ぐ重要なツールとなっているのが「手話」です。私は手話に関する知識をほとんど持ってないし、今後手話を習う予定もないですが、ドラマの中にあんなにも引き込まれてしまったのは、おそらく手話の繊細な表現力や優れた描写力に魅了されたからだと思います。
「手話は目で聞く言葉」と言われ、単に手の動きだけでなく、顔の表情、体の動きなど全身を使って表現する言語です。声で会話する以上に豊かな表現力を持っており、なんとも言えない微妙なニュアンスを瑞々しく描写することができます。
例えば、「お腹がすいた」は手でお腹が減っこんだ表現をしますが、手で軽くお腹を凹ませるだけだと「お腹(ちょっと)空いてる」になるし、ひもじい表情でお腹をグイっと深くえぐるように表現すると「お腹すっごく空いてる。ペッコペコ!」になります。また、「おいしい」は、片手の手のひらを頬にポンポンと軽く当てます。この時「おいしいっ!」と感動的な表情を作れば、「何コレ?!めっちゃ美味しい!最高っ!!」っとなるわけです。「幸せ」は、片手を開き、親指と残り4本の指でアゴをなで下ろしながら指を閉じますが、これも幸せそぉ~な表情で同じ動きを2回ほど繰り返すとより幸せ~な気持ちが強調されます。
手話は、身振り手振りをゆっくり大袈裟に、またとびっきりの表情を浮かべながら表現することで、感情の程度(少し←←←普通→→→すごく)を生き生きと表すことができるのです。これが、手話の魅力の一つと言えるのではないでしょうか?ヽ(*´▽`*)ノ
そう考えると、あのドラマの俳優陣の演技は、手話の動作から表情の作り方までホント圧巻でしたね!もちろんストーリーの内容も素晴らしかったですが、俳優陣の圧倒的な演技力と手話の魅力が相まって、視聴者たちを瞬く間に虜にしてしまいました。個人的感想にすぎませんが、本当に素晴らしい作品だったと思います!
最後に余談です。ドラマを見ていた方ならおそらくご存じの「プリン」という手話。なんて可愛い手話なんでしょう(*≧▽≦*)!私は一人で、こっそりお風呂でやってしまいました。ヒゲダンの「Subtitle」は、今でも流れると涙が出てきます。。。そんな方、私以外にもいないですか~?